実は似た者同士の日本とカタール
AFCアジアカップ2019決勝戦で戦うカタール代表は、日本代表に似ている部分の多いチームだ。ボールを持つ=ポゼッションで相手を押し込むこともでき、全体で引く=守備的にもプレーできる。基本的には自分たちでボールを持って攻撃的に戦うことを得意とするが、守ってもこれまで6試合無失点で鉄壁だ。そこからのカウンターも鋭い。
強さの根源は、その上に相手への対応力があることだ。フェリックス・サンチェス監督は徹底的に相手を分析し、急所を嫌らしく攻めてくる。また、攻撃パターンも分析し、個の力に頼らずに組織でしっかりと守ってくる。
細部では異なるものの、全体像としてこれらは森保ジャパンも同じで、似た者同士の決勝戦と言える。
カタールは個の力、組織力ともにアジアでは頭一つ出ている。これまであまり知られてはいなかったが、優勝候補・韓国を破ったのも偶然ではなく、決勝進出もサプライズではない。イランよりもやりにくい難敵だ。
だが、アジアで抜き出ている強さは日本も同様で、個の力と組織力ではやや日本が上回っている。がっぷり四つに噛み合えば負ける相手ではない。
もちろんそれはカタールのサンチェス監督も認識している。そうなると、日本の出鼻をくじくために奇襲を仕掛けてくるだろう。ポイントはGKだ。
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