最高の2トップで堅守をこじ開ける

　ボランチは柴崎岳と塩谷司のコンビか。ここまで主力として戦ってきた遠藤航はイラン戦で負傷。決勝戦出場は厳しい状況だという。すでに青山敏弘が離脱するなど、ボランチは人員不足。それでも、塩谷はグループリーグのウズベキスタン代表戦でスーパーゴールを決め、プレー強度の高さも示している。問題なく試合に入れるだろう。

　2列目は左が原口元気、右に堂安律。原口はイラン戦でハードワークしながら得点も挙げた。今回も攻守で上回りたい。堂安も今大会で結果を残しているが、決勝で活躍してこそ本物と言える。本人も自らの働きでチーム優勝へ導きたいと思っているはず。その意思をプレーで表現したい。

　最前線は南野拓実と大迫勇也。大迫の復帰によってイラン戦では南野が復活。カタールは今大会無失点と守備に自信を持って臨んでくるだろうが、“アジア最高の2トップ”がゴールをこじ開けてくれるはずだ。

　カタールは攻撃でも16得点と絶好調。なかでもアリのゴール感覚は傑出しており、フィニッシュまでの動きも流麗。準決勝のUAE戦でも美しい一発を決めている。チームとしても、ボールを動かしながら相手の隙を突くのが上手い。アリには最大限の注意を払いつつ、彼以外のところも警戒したい。

　今大会の森保ジャパンは苦しみながら成長してきた。イラン戦の3-0も、それまでの1点差ゲームを経て勝ち取った結果だった。そうして迎える決勝戦。さらに一段階、進化した姿を示して2大会ぶり5度目の優勝を成し遂げたい。

【了】