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「このままだと本当にやばい」。浅野拓磨は殻を破れるか? アーセナルとのリミットはあと1年

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ハノーファーで何かを示すことができるか

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アーセナルとの契約は2020年6月まで【写真:Getty Images】

 しばらく厚い雲の向こうに青空を見ていないハノーファー。27日、アンドレ・ブライテンライター監督の解任を発表する。後任にはトーマス・ドル氏を迎えた。果たして監督交代は功を奏し、ブンデスリーガに残るため、この惨敗の後でも「チームとしてしっかり一体感を持って戦える」のだろうか。

 絶望がチームを覆い尽くす前に――。

 浅野は、自らが全うすべき役割を、次のように考えている。

「本当に攻撃の選手っていうのは、そのプレーで雰囲気を変えることができるポジションだと思いますし、僕もそれができるという自信がある。ゴールが一番いいですけど、自分の強みのプレーで、雰囲気だったり流れを変えていけるように、頑張りたいと思います」

 アーセナルFCから1年間の期限付きで加入している浅野にとっても、この後半戦は正念場と言えるだろう。アーセナルとの契約は2020年6月まで。大元との契約が切れるまで、“もう”1年と少しになった。

 前半戦では負傷離脱を繰り返したこともあるが、ハノーファーに来てから、まだ浅野はインパクトを残せていない。今季終了後はもちろんのこと、20年6月以降も見据えれば、ハノーファーにいる間に何かを示す必要がある。

 ゴールという数字はもちろんのことだが、チームに「一体感」をもたらすため、苦境の中の嫌われ役を買って出るのも良いのではないか。一見すると温厚な性格の浅野が、チームのためにとあえて厳しい言葉を投げ掛ければ、響く選手も少なからずいるはずだ。浅野自身が語るように「プレーで雰囲気を変えること」も含め、何がしかのアクションを起こし、ここで一つ殻を破りたいところである。

「このままだと本当にやばい」――。

 大敗の直後に感じた危機感をエネルギーに、ハノーファーの残留のために全てを出し尽くすことができれば…次の未来が開けるはずだ。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

【了】

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