一発でイランを仕留められる可能性も?
南野はアズムンより一列下がるものの、ゴールという結果を求められる立場は一緒。今大会はまだその大仕事を遂行し切れていない。「チームが勝っているし、それが一番。自分が結果を出していないことはあまり気にしていない」と本人は努めて冷静に振る舞っているが、生粋の負けず嫌いが悔しさを感じないはずがない。「今度こそ日本を勝たせる得点を奪いたい」と心の底から燃えたぎっている違いない。
背番号9は今回もスタメンが確実視されているが、2列目の一角として狙うべきイラン守備陣の弱点がある。それをセレッソ大阪時代の先輩に当たる乾貴士(アラベス)が代弁してくれた。
「相手は1アンカーだから、ボランチとDFの間が空く。その横のスペースにうまく入って前向きでボールを受ければチャンスが多くなると思います」と。
確かにイランは4バックの前にオミド・エブラヒミ(アル・アハリ)が陣取り、その前に4人のアタッカーが並んで、最前線にアズムンが位置する陣形を採っている。エブラヒミは長短のパスやサイドチェンジに長けた選手ではあるが、幅広く動いて1人でボールを拾いまくるタイプではない。その動きを見ながら、南野が敵の間でボールを受ければ、一発で仕留められる可能性も少なくない。
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