日本にとって攻撃の迫力を高めることも早急の課題
「難しい戦いになるのは覚悟していますし、我々はまだまだ完成されたチームではない。戦いながら結果を出していこうとしています。そういう中で、どんな内容でも勝利すること、選手たちが勝ちにこだわってしぶとく勝つことが非常に大事。明日のイラン戦でもアグレッシブに我慢強く戦ってほしい」
森保一監督が前日会見で強い決意を口にしたように、28日の2019年アジアカップ(UAE)準決勝・イラン戦(アルアイン)はこれまで5戦とは比べ物にならないほど難易度の高い一戦となるだろう。
キャプテン・吉田麻也(サウサンプトン)も「明日に関しては決勝のつもりで戦わないといけない。ここで負けてしまえば予選で負けたことに変わりない」と事実上のファイナルという認識を示した。下馬評では「イラン有利」という見方が大勢を占める中、日本はいかにしてアジア最強国を攻略し、勝ち切るのか。新生ジャパンの真価が問われる大一番になるのは間違いない。
96~97年にかけて名古屋グランパスを指揮した日本通のカルロス・ケイロス監督が2011年から時間をかけて熟成させてきたイランは非常に完成度が高い。今大会も4-1-4-1の基本布陣を採り、安定感ある守備と多彩な攻撃の両方を兼ね備えている。
失点しないことは日本の最重要命題ではあるが、攻撃の迫力を高めることも早急の課題。外国メディアから「2004年欧州選手権(ポルトガル)の王者・ギリシャ」に例えられた守備的イメージを払拭すべく、今回こそはアタッカー陣にアグレッシブなプレーを見せてもらうしかないだろう。