不振に拍車をかけた前代未聞の大失態
韓国メディアからは批判が続出している。特に「プレースタイルにあまりにも固執した」との批判が多い。ベント監督はポルトガル時代にもなかなか選手構成にメスを入れなかった。これがジョゼ・ボシングワやリカルド・クアレスマなどのベテラン勢との関係における火種になったこともある。
今大会でも指揮官はコンディションが良くないチ・ドンウォンやク・ジャチョルを起用し続けた。彼らがミスを連発し、攻撃のクオリティが低くなったにもかかわらず、ベント監督はカタール戦でもその2人を0-1の状況で投入した。結果はご存知の通り。韓国代表でも過去と同じことを繰り返す可能性が懸念されている理由でもある。
グラウンド外での問題も今大会の成績に響いた。韓国サッカー協会(KFA)はこの大会の直前に大きなミスを犯してしまった。医療スタッフの2人が大会途中でチームを離脱する、前例のないことが起きたのである。
KFAによると彼らは契約社員であり、アジアカップでの契約をしっかりと締結していなかったという。この件をめぐって現場で取材した韓国メディアから批判も上がっていた。大会期間中にスタッフが離脱することについて筆者も驚きを隠すことができなかった。
課題ははっきりと出た。これらの問題をどうやって解決していくべきか。KFAとベント監督が掲げている目標がワールドカップでの成績ならば、アジアカップでの結果を真摯に受け止め、もう一度これからの道のりのプランをしっかりと立てていくしかない。
(文:キム・ドンヒョン)
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