「自分でもまだまだというのは感じる」
「そういうポジションに身を置いているし、そういう仕事ができるかどうかが差になってくる。自分でもまだまだというのは感じるけど、ポジティブに考えれば、それだけ上に行くチャンスがあるので、ネガティブにならずに」
堅守とハードワークをベースにしたベトナムのスタイルを考えても、前半は非常に厳しい流れになることは想定できたことで、前半を我慢強く戦えれば後半に間延びやギャップは生じやすくなる。前半の終わりから後半にかけては得意ではない役回りの中にも見所は出てきており、得点のチャンスもあった。
確かに後半27分から大迫勇也が出てきたところから前線の迫力が出て様相は変わったが、そうした試合の流れもあり、北川なりの貢献はした。やはり南野とはプレーエリアもイメージもかぶることが多く、そのまま2人が噛み合うのは難しい。しかし、そこはやりながら理解し合うしかなく、北川も開幕時より明らかに心がけてきている。
そもそも1トップで大迫と比較するのは酷な話だが、日本代表においては競争とチーム事情が常に複合的に絡んでおり、常に自分がやりやすい環境と役割が用意される訳ではない。
ベトナム戦は1トップというポジションに加えて一発で裏を狙いにくいシチュエーションがあり、ディフェンスを背負うプレーが増えるのは仕方ないところだ。慣れないポストプレーではどうしてもボールロストしやすく、視野も狭くなるのは現状仕方のないところ。
ただ、その中でも「縦パスも入ってきているし、そこは見てくれている感じはする」と北川が語るように、特に攻守の切り替わりなどで隙が生じた瞬間の動き出しは柴崎などが意識して使えるようになってきているのも確かだ。あとはどういう役割にしてもフィニッシュに入って行く迫力はもっと出していかないと、代表でのゴールという結果はついてこない。