PSG対仏大手紙。バトル勃発は昨年末
パリ・サンジェルマン(PSG)がレキップ紙の記者を会見から締め出し、質問も受け付けない!?
そんな事態が勃発したのは昨年末のこと。2018年12月7日付のレキップ紙に書かれた、『ファイナンシャルフェアプレー(FFP)違反を回避するために、PSGは、ネイマールかキリアン・エムバペのどちらかを手放すことになるであろう』という記事に対しての抗議行動だ。
クラブ側は、「まったくのでたらめ記事。馬鹿げている。メディアとクラブの間に緊張感を引き起こすもので、クラブのイメージを傷付けられた」と文書で抗議し、試合前の定例会見の会場にレキップ紙の記者を入れない、試合後の会見では質問をさせない、といった実力行使にも及んだ。
フランスの総合スポーツ日刊紙『レキップ』といえば、日本でもかなり知られた存在だ。「仏レキップ紙によると…」といった引用もよく見られる。信憑性が高い、という評価を得ている世界的に有名なスポーツメディアだ。
フランスのスポーツメディア、とくに紙媒体は、ほぼレキップ紙の独占状態にある。昔は『ル・スポーツ』という日刊紙もあり、近年ではレキップ紙のシェアを少しでも奪おうと『Le 10 Sport』なる新参者も参入したけれど、すぐに週刊に切り替わり、今ではその存在を知る人も少ない。
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