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日本代表 6年前

アジアカップ、見事な“塩試合”も…W杯から進歩なく、むしろ後退。相手がベルギーなら…【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Shinya Tanaka , Getty Images

守備時は原口が下がって5バックのような形に

 日本の守備ブロックは中央が2-2-2。武藤嘉紀、南野拓実の「2」の後ろにボランチ2人、センターバック2人の計6人で中央を固める。原口元気、長友佑都と堂安律、酒井宏樹のサイドのペアは少し組み方が違っていて、右の原口が相手のサイドバックをケアして外のスペースを埋めていたので5バックのような形になっていた。右は堂安が前、酒井が後ろのオーソドックスな関係である。

「相手の右サイドバックが裏へ入ってサイドチェンジを受ける形が危ないと感じたので自分の判断で下がった。0-0やリードされていれば前にポジションをとることも考えたが、リードしていたので。そこからでも前へ行ける自信もあった」(原口)

 後半は守備ブロックが後退しすぎている。イルマトフ主審がコンタクトプレーに神経質なジャッジだったことも影響して、日本は強引に奪いにいけなくなった。サウジアラビアはセカンドボールを拾った後、ペナルティーエリア角からの斜めのハイクロスを狙い、あるいはミドルシュートを試みたが、いずれもシュートに精度を欠いていた。吉田麻也、冨安健洋が制空権を握り、シュートブロックも素早かった。ただ、もし相手がベルギーだったら無傷ではすまなかっただろう状況ではあった。

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