長谷部が「変化をつけた」フランクフルト
“衰え”は自覚している。
1月19日、冬の澄み渡った青い空に、日の光が眩しいコメルツバンク・アレナ——。
ブンデスリーガ第18節、対SCフライブルク戦。長谷部誠は、すっかりお馴染みとなったリベロのポジションで先発すると、最後尾からアイントラハト・フランクフルトを司った。こちらを研究してきた敵の戦術に対して、慌てず柔軟に対応する。
「前半30分までは、相手もかなり研究してきて、ブロックを作って守備をしてきたので、なかなかウチもチャンスを作れなかったです。やっていてちょっと難しいな…と感じていたので、後ろからの組み立てで少し変化をつけたり、ロングボールをちょっと使ってみたりしたら、少し相手が崩れてきて前半の内に3点取ることができた。その辺の対応力っていうのは、今日の試合で良かったところかなあ、と思います」
長谷部が「変化をつけた」フランクフルトは、“魅惑のトライアングル”がその破壊力を遺憾なく発揮。36分にショートコーナーから、最後はセバスチャン・アレルがヘディングで先制弾を叩き込むと、40分にはアンテ・レビッチが、ペナルティエリアの手前で鋭く切り返して敵のDFを振り切り、ミドルシュートを決める。
そして前半終了間際の45分、ルカ・ヨビッチが高い位置でボールを奪うと、そのままドリブルで進んで、落ち着いてゴールに流し込む。
69分にニルス・ペーターセンに1点を返されはしたが、試合を通して見れば、フランクフルトの守備陣は安定。長谷部は、昨年12月のELラツィオ戦で負傷離脱する前と、何ら変わらないパフォーマンスを披露した。