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日本代表 6年前

アジアカップ、日本代表が得た3つの収穫。控え組が示した決勝Tへのヒントとは?【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images , Shinya Tanaka

ブロック崩しは半歩だけ前進

 相手に引かれたときの攻め込みは3戦目も十分とはいえなかった。この3試合でメンバーの変更はあっても、守備ブロック攻略の狙いはほぼ一貫していて、似たような形が繰り返されている。

 中央へのクサビからのコンビネーション、逆サイドクロス、サイドバックからのハイクロスだ。中央コンビネーションはなかなか有効な縦パスがなかった過去2戦よりも、武藤が浮いたポジショニングでパスを引き出せていた。斜めにディフェンスライン背後をつく逆サイドクロスは相変わらず精度不足。サイドからのクロスは室屋成が素晴らしいボールで武藤のゴールに結びつけた。

 ビルドアップでは、縦へ推進力のあるパスを出せる青山の存在は効いていた。過去2戦の柴崎岳より、その点では良いプレーだったと思う。ただ、青山のアジリティと守備範囲を考えると守備面での不安は残る。

 ブロック守備へのビルドアップとしては、センターバックからの対角のロングパスがあるが、こちらは不発だった。コンパクトな守備に対しては、斜めのロングキックで相手のディフェンスライン横へボールを送り、中盤をスキップする攻め手は定石の1つなのだが、このロングパスがほとんど通らない。これも精度不足だった。

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