トッテナムからソン・フンミンが合流
2得点無失点。2連勝。表としては悪くない成績だった。パウロ・ベント監督率いる韓国がAFCアジアカップ2019グループCで手にした結果だ。たった2試合でベスト16もすでに決めており、流れとしては順調だった。
だが、内容はイマイチな部分が存在していた。守備は割と完成度を上げたものの攻撃ではどこか乱れがあらわとなった。ベテランはもちろんファン・ヒチャン、ファン・ウィジョなどの爆発力を持つ選手がいながらもどこかまとまらない。中心となってくれる選手がいない、というのが率直な本音だった。
その中心というのは紛れもなくソン・フンミンだった。違いを生み出してくれる韓国唯一の選手。いるだけでそのムードが変わってしまうかのような存在感を放つソン・フンミンが来れば、この代表はもっと強くなるはずだった。
彼が合流したのは14日の午後。現地時間で14日の夜、プレミアリーグ第22節のマンチェスター・ユナイテッド戦でフル出場を果たした彼は試合が終わった直後、UAEへ飛んだ。12月からこの日まで過密な日程を消化していた彼だが、顔にはその気配が全く感じられない。
空港に着いて直ちに韓国メディアと会見した彼の口から「試合出場可能」の単語が出た。「監督が決めること」という前置きがありながら「出たら最善を尽くす」と意欲を燃やした。今まで何度も代表に尽くしてきたソン・フンミンらしい。キャプテンマークもソン・フンミンの腕に巻かれることになった。
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