日本にとっては最大の試練
クーペル監督が見事であるのは「奪う、運ぶ、決める」というカウンターの3行程を連続的なメカニズムに組み込んでいることだ。こうした相手はこれまでの親善試合を併せて“森保ジャパン”は体験していない。
トルクメニスタン戦でカウンターから先制点を許し、さらにカウンターからPKを与えて苦しんだ日本代表はオマーン戦でも前半に危険なカウンターから危うく失点しかけたことで、リスク管理の意識が強まっていることは確かだろうが、意識では抑えきれないだけの厚みと質がウズベキスタンのカウンターにはある。
もちろん、そうした危険性はスカウティングで日本代表の選手たちに伝わっており、前日練習やミーティングで準備もしているはず。日本戦ではトルクメニスタン戦から大幅にメンバーを入れ替えると言っても、すでにオマーン戦からトルクメニスタン戦で出場停止のDFクリメツ含め4人が入れ替わっていたことから、チームとして組織的なディフェンスからカウンターというビジョンは共有されていると見るべきだ。
決勝トーナメントを見据えた上では、グループリーグの3試合目でこうした難敵を相手にできることは良い試練であり、チャンスを得た選手たちの健闘に期待している。
(取材・文:河治良幸【UAE】)
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