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日本代表 6年前

アジアカップ、青山と塩谷が持つウズベキスタン戦の意味。戦国時代と化したポスト長谷部の争い

text by 元川悦子 photo by Getty Images

青山と塩谷、チームを1位通過へと導く活躍を

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森保一監督【写真:Getty Images】

 青山とはサンフレッチェ広島で足掛け6年間ともにプレーしていて、お互いの特長は分かっている。ボランチを組んだ経験こそ皆無なため「(青山敏弘や森崎和幸のような)偉大な先輩を見てきて、彼らのようなプレーが自分にできるかといったら非常に難しい」と慎重な物言いを見せたものの、守備のマルチ職人が底力を発揮してくれれば、青山も前へ行ける回数が増えるかもしれない。このコンビが機能すれば、今後の戦いに向けても大いに弾みがつくだろう。

 つまり、青山と塩谷にとってのウズベキスタン戦は森保ジャパン生き残りを賭けた重要な試金石。そう言ってもいいほど重要度が高いのだ。というのも、すでに指揮官が大型DF冨安健洋(シントトロイデン)をボランチに抜擢するなど、若い世代を積極起用する姿勢を鮮明にしているからだ。

 冨安はボランチとしては未熟な部分も多々あるが、20歳にして1年間の海外経験を誇り、190cm近い高さとセンターバックを含めて複数ポジションをこなせる強みがある。そこは重要なポイントと言える。彼と同じ2020年東京五輪世代の中山雄太(ズヴォレ)と板倉滉(フローニンゲン)の欧州移籍も決まったばかり。2人も冨安同様センターバックとボランチを両方こなせる人材で森保監督にとって使い勝手はいいはずだ。

 今回負傷離脱した守田英正(川崎F)や大会前のケガでアジアカップ参戦が叶わなかった三竿健斗(鹿島)らも含めれば、有望な人材が少なくない。10年間代表ボランチをけん引した長谷部誠(フランクフルト)が代表引退を表明した半年前には考えられなかったほど、後継者候補者が増えてきているのだ。

 現時点では柴崎岳(ヘタフェ)と遠藤航のコンビがファーストチョイスであり、それを青山も塩谷も認めている。ただ、彼らにはその2人とは異なる色がある。それをかつて広島指揮官だった森保監督は誰よりもよく理解している。そこは大きなアドバンテージに他ならない。その強みを前面に押し出しながら、控え組の日本代表をうまく機能させることができれば、この先の代表定着、さらなる飛躍も見えてくる。恩師のためにも持てる力の全てを出し切り、チームを1位通過へと導く2人の姿をぜひ見たい。

(取材・文:元川悦子【UAE】)

【了】

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