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日本代表 6年前

アジアカップで露呈した日本の弱点。なぜカウンターを浴び続けるのか? その解決策とは

text by 河治良幸 photo by Getty Images

2試合に共通する部分とは

 スペースに出たボールに走り込んだのはオマーンのアル・ヤヒアエイだった。この日ベンチ外となった10番アル・ハルディに代わり4-2-3-1のトップ下に抜擢されたMFは一気に右ワイドを抜けるとセンターバックの吉田が縦を切りに来ようとしたタイミングで裏にグラウンダーのボールを出す。吉田の伸ばした足の先を抜けたボールはもう1人のセンターバック冨安健洋の内側を走るムフセン・アル・ガッサニが先に触る。

 そこで日本のGK権田修一がカバーに出て来ていたが、アル・ガッサニにファーストタッチで振り切られてしまい、慌てて飛び込むも届かない。

 一方の冨安は一度振り切られた後にゴール前のニアサイドで行く手を阻もうとしたが、アル・ガッサニが蹴ったボールを追い越した状態になってしまい、体勢を崩しながらも右足を出して少しだけ触ったように見える。その結果か、ボールはゴール左脇をギリギリ外れて行った。

 ここでテーマになるのは高い位置でボールを奪われた直後のリスク管理だ。トルクメニスタン戦でも北川航也がボールを奪われたカウンターから失点しているが、共通するのは2人のボランチが揃って裏にボールを出されていること。

 柴崎と冨安が組んだトルクメニスタン戦ではセカンドボールの流れでボランチの1人の冨安が右サイドで堂安のサポートに入っており、柴崎も中央で高めのポジションを取っていたためにボールを奪われた直後に一発のパスで持っていかれた。

 オマーン戦の今回のシーンではボールを奪われた瞬間に堂安、北川、南野、原口、長友佑都の5人がペナルティエリアにおり、そこからあまり離れていない位置に遠藤と柴崎がほぼフラットで並んでいる状態だった。

 しかも、右の酒井もボランチの2人とほぼ同じ高さにいた。攻め込むと同時に攻守が切り替わった瞬間に前からハメに行く意図としてはわかるが、ボールが裏に出た瞬間に実質2対2というのはリスクがありすぎた。

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