決勝T進出も。露呈した課題
日本代表はオマーンに1-0で勝利し、2連勝で決勝トーナメント進出を決めた。3週間で7試合を戦うレギュレーション、しかも日程が最も厳しいF組であるだけに、2試合で決めることは優勝のための第一関門だった。その意味で結果を出せたことは重要だが、ここから先への課題も露呈している。その1つがカウンター対策だ。
特に高い位置から攻めた前半はいくつかの危険なカウンターを受けた。その中でも最大級のピンチは前半20分のものだ。なぜそうした危険なカウンターを食らってしまったのか。
日本はボールポゼッションから全体が高い位置を取っていた。そこから非常に良い展開がされてチャンスになりかけたところでボールを失い、相手のカウンターになるのだが、その時のポジショニングのバランスにも問題があった。
左センターバックの吉田麻也から右前方の酒井宏樹へダイアゴナルのサイドチェンジが入る。そこから酒井がインサイドに落としたボールを堂安律が拾い、再び受けた酒井が堂安に繋いで、彼らの後ろに回り込んでいた柴崎が受ける。
かなり右サイド寄りになった状況から柴崎が思い切り左のワイドに展開すると、そこに張っていた原口元気がヘッドで折返す。相手の右サイドバックとセンターバックの間に南野拓実が飛び込んできたが、間一髪でアル・ブライキにクリアされた。
しかし、そのクリアボールが再び左の原口の元に来たため、原口はワンタッチでリターンして南野が受ける。南野は右足で起用に浮き球をコントロールしてインサイドに向くが、そこにアル・ブライキが襲いかかり、さらに右サイドバックのアル・ムハイニも寄せてくる。
そこに加わって来たボランチのアル・サーディと南野が交錯する形で南野の顔に当たって手前にボールがこぼれると、アル・ブライキが大きく前方に蹴り出した。