我慢強かった後半、だが攻撃は停滞したまま
後半は無理に追加点を狙うのではなく、まず失点をしないことを心がけ、カウンターを狙うという展開になった。活性化ではなく沈静化、塩漬けにした。
「後半は少し後手になったが、我々の形の中であること。オマーンはボール保持ができるので我慢する時間帯はあると選手たちには話していた」(森保監督)
森保監督は何かに特化したチームを作ろうとは考えていないようだ。支配されればブロックを作って受ける。サンフレッチェ広島では、ミハイロ・ペトロヴィッチ前監督の攻撃特化型を引き継いだが守備の整備に着手している。その点では全方位的なチーム作りであり、その成果の1つが後半に表れたともいえる。
ただし、カウンターのチャンスは決めきれず、相変わらず縦のクサビも入らない。守備面での前進はみられたものの、攻撃の再構築が必要とされている。おそらく大幅にメンバーを入れ替えるだろうウズベキスタン戦で、何らかのヒントが拾えるといいのだが。
(取材・文:西部謙司【UAE】)
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