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日本代表 6年前

アジアカップ2戦目、オマーン代表は守備的に来ない? 日本が警戒すべき点などを徹底解剖

text by 河治良幸 photo by Getty Images,Wataru Funaki

絶対的守護神不在もその影響は?

アリ・アル・ハブシ
絶対的守護神のアリ・アル・ハブシは不在。それでも…【写真:Getty Images】

 だから基本的には前からプレスをはめて、そもそもアル・ブサイディが高い位置を取れない状況にしたいが、オマーンは相手のプレッシャーに正面から付き合わず、ボランチや最終ラインを経由して反対側に展開して縦にボールを運ぶことができるチームだ。そういう組み立てをスムーズにできる中東の国はイランなど限られるが、オマーンもその1つ。

 また、絶対的な守護神のアリ・アル・ハブシが大会直前に欠場となり、現在はファイズ・アル・ラシェイディが正GKを担うが、ビルドアップに関してはアル・ハブシより左右のボールコントロールとパスを使い分けることができ、相手FWのプレッシャーをあまり苦にしない。

 そのためボランチやセンターバックにプレッシャーがかかっていれば、GKを使って反対サイドに展開するか、あるいは縦の楔をFWのハリド・アル・ハイリや左利きの10番モフシン・アル・ハルディに付けてくる。そこは高い位置からプレッシャーをかけに行く上で注意するべきところだ。

 基本的にオマーンはポゼッションからはアル・ブサイディからの多彩なクロスと右サイドバックのサード・アル・ムハイニのシンプルだが速いクロスがチャンスの多くを占めており、そこにアル・ハイリを中心としていかに良い形でアタッカーが合わせられるかが得点のポイントになる。そこに意外性を加えるのがアル・ハルディだ。

 ビルドアップ時は中盤に引いてパスをさばき、高い位置に起点ができればアタッキングサードに絡んでいく機動的なテクニシャンだが、危険なのはかなり長い距離でも正確に通す縦パスや斜めのサイドチェンジパスを持っていること。

 アル・ハイリに通すパスも危険だが、右サイドハーフからシャドーストライカー的に機を見て裏抜けを狙うジャミール・アル・ヤフマディは神出鬼没で、流れの中で長友佑都が見るのか、左センターバックの選手(トルクメニスタン戦のままなら槙野智章)が見るのか、かなり難しい判断を迫られる局面も出てくるかもしれない。

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