23歳ラストマッチとなるオマーン戦
12日のベトナム戦で徹底した守備ブロックを敷かれたイランは、相手の最終ラインをかいくぐるべく斜めの動きを多用。そこから最終的には相手DFをはがし、エースFWサルダル・アズムン(ルビン・カザン)の2得点につなげていた。日本もピッチをワイドに使い、斜めの動きやサイドチェンジを有効に使えれば、必ずや敵を攻略できる。南野がそのけん引役になってくれれば、初戦で手詰まり感を漂わせた攻撃陣も活性化されるに違いない。
南野拓実はやはりゴールを奪ってこそ、勢いに乗れる選手。それは年代別代表時代からそうだった。レッドブル・ザルツブルクでも、15/16・16/17シーズンと続けて2ケタ得点を記録した時は輝いていたし、今季もUEFAヨーロッパリーグ(EL)で着々と得点。11月8日のローゼンボルク戦でのハットトリックで一段と弾みをつけた。クラブでの好循環が日本代表でのゴールラッシュにもつながっていたのは確かだ。
クラブの試合から約1ヶ月離れ、本人も実戦での得点感覚が少し薄れているかもしれないが、そろそろそれを取り戻すべき時。中山雅史(沼津)や岡崎慎司(レスター)といった偉大な点取り屋が背負ってきた9番をつけている以上、ゴールという結果はノルマ。23歳ラストマッチとなるオマーン戦で浮上のきっかけをつかみ、大迫不在の攻撃陣の不安を払拭すること。その重要タスクをキッチリと果たすべく、オマーン戦では遠慮なく暴れ回ってほしいものだ。
(取材・文:元川悦子【UAE】)
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