大迫不在の1トップは武藤嘉紀か
韓国やイラン、サウジアラビアなど優勝候補が続々と1次リーグ突破を決めている2019年アジアカップ(UAE)。9日の初戦・トルクメニスタン戦(アブダビ)を苦しみながら3-2で逆転勝利した日本もその流れに乗り遅れてはいけない。13日の第2戦・オマーン戦(同)を確実に勝って、2連勝でラウンド16進出を決めることが肝要だ。
しかしながら、右でん部負傷の再発で11日の練習を欠席した絶対的1トップ・大迫勇也(ブレーメン)が、12日午前に試合会場のザイード・スポーツ・シティで行われた前日調整にも姿を現さず、欠場がほぼ確定した。腰を痛めた東口順昭(G大阪)も練習を回避。中島翔哉(ポルティモネンセ)、守田英正(川崎)に続くケガ人の連鎖に、森保一監督も頭を痛めているに違いない。
「残った選手とスタッフで次の一戦に勝てるように、どんなアクシデントも乗り越えて、一丸となってやっていきたいと思います」と指揮官も会見で自らに言い聞かせるように語っていたが、本当に今こそチームの底力が問われるところだ。
大迫の代役は2018年ロシアワールドカップ経験者の武藤嘉紀(ニューカッスル)が有力。原口元気(ハノーファー)や柴崎岳(ヘタフェ)ら中盤の面々、あるいは最終ラインの吉田麻也(サウサンプトン)や長友佑都(ガラタサライ)らとのプレー経験も豊富で、昨年10月シリーズからA代表入りした北川航也(清水)より計算できる部分が多いからだ。
ただ、2列目の構成がトルクメニスタン戦と同じなら、南野拓実(ザルツブルク)と堂安律(フローニンゲン)といった実戦経験ゼロに近い若手とも組む必要がある。とりわけ、南野とは近い距離でプレーすることになるため、より緻密な連係が求められてくる。そこは武藤本人のみならず、背番号9もよく自覚している点だ。