序盤から精度を欠き…
森保一監督が率いる日本代表は、9日のトルクメニスタン戦の大半でボールを支配したが、決して簡単であったとは言えない試合の末に、アジアカップは勝利という形でスタートした。
森保監督は、GKに権田修一、DFに長友佑都、槙野智章、吉田麻也、酒井宏樹、セントラルMFに柴崎岳と冨安健洋、2列目に原口元気、南野拓実、堂安律、そして1トップに大迫勇也を置いた[1-4-2-3-1]の布陣を敷いた(図1)。
(図1)日本の[1-4-5-1]とトルクメニスタンの[1-5-4-1]の噛み合わせ【写真:YouCoach】
それに対してトルクメニスタンは、1-5-4-1という非常に守備的なフォーメーションを採用し、引いて守ることでカウンターからの得点を狙っていた。
日本代表のパフォーマンス分析を行うために90分間を1フェーズあたり15分、全6フェーズに分ける。そのうえで試合中の問題やそれに対する解決策を挙げていきたい。
第1フェーズ(0分〜15分)
(図2)日本の攻撃バリエーションの一例【写真:YouCoach】
日本代表は序盤、シュートを打つための手段を中盤で模索しながらボールとフィールドを支配した。
この最初フェーズでの森保ジャパンの攻撃陣は、ピッチ上をよく動いていた。大迫が中盤まで下りてくる動きを見せる。南野と堂安は厚みを作るために深いところにできたスペースまで走ったり、 柴崎と原口からの配球を受けるために動いたりする場面もあった(図2)。
一方、トルクメニスタンは、ペナルティエリア手前のスペースに選手を増やして密度を上げながら、良く組織された動きでしっかりと守ることができていた。日本代表は、ゴール付近で厚みある攻撃をするためのタイミングをなかなか見い出せず、シュート前のパスも正確と言えるものではなかった。