チーム状況、試合展開…まるで8年前の再現に
真冬の日本や欧州とは異なる気候、初戦独特の異様な雰囲気、引いた相手に各駅停車のパス回しを繰り返して攻めあぐねる攻撃陣、前半の失点…。
9日の2019年アジアカップ(UAE)初戦・トルクメニスタン戦に挑んだ日本代表の前半には既視感があった。8年前に同じ中東のカタールで行われた2011年アジアカップ初戦・ヨルダン戦(ドーハ)である。
アルベルト・ザッケローニ監督(現UAE代表)率いる当時の代表も新体制発足後、初の公式戦に挑んでいた。2010年南アフリカワールドカップ16強の原動力となった本田圭佑や長谷部誠らが軸を担い、香川真司や吉田麻也ら新顔も加わったが、序盤からリズムをつかめず、チャンスらしいチャンスが作れない。悪いことに前半終了間際には守備陣のミスが続き、最終的に吉田の足に当たってまさかの失点。0-1で折り返すことになったのだ。
森保一監督率いる新生ジャパンにとっても今回が最初の公式大会。2018年ロシアワールドカップ16強メンバーの吉田や長友佑都、大迫勇也らに、堂安律・冨安健洋の20歳コンビと南野拓実の新戦力が加わるという似通ったチーム構成だ。試合の入りも9年前を彷彿させるほど悪かった。
「自分たちが本当に決意と覚悟を持って試合に臨めたのか、自問自答しなければいけない結果になった」と2011年の生き証人である吉田も反省の弁を口にするしかなかった。
彼を含めてコンディションに問題を抱える人間が複数いたのは事実。ボールが足に着かず、細かいミスを繰り返す中、前半26分に相手キャプテン・アマノフのスーパーゴールが入ってしまう。