「こうなってはいけない」典型のような前半
「初戦は難しい試合になると思っていましたし、厳しくなるとチームで共有していました」
森保一監督が試合後に話していたとおり、アジアカップの初戦で日本がベストパフォーマンスをみせたことは過去にもほとんどない。準備期間が限られているのはいつものことで、今回はそれでもましなほうだが、コンディションが不揃いなのはやむをえない。しかし、「それにしても」という前半だった。
トルクメニスタンの引いてカウンター狙いが明白だったにしては、どんな準備をしていたのかと思うぐらいの、「こうなってはいけない」という悪い見本のような前半だった。列挙してみる。
・引かれてスペースがない場合の攻撃アイデアが少ない
・攻撃スイッチのはずの縦のクサビが入らない
・ニアゾーンがとれず、チャンスを量産できない
・攻守ともに切り替えが遅い
・球際で劣勢
・リスクマネージメントが不十分でまともにカウンターを受ける
0-1で折り返したのも、むしろ納得という展開になっていた。30度超の暑さも後半には気温が下がり、トルクメニスタンのスタミナ切れから3点を奪って勝負をつけたが、PKで1点を献上。3-2というスコアから想像される好試合ではなく、日本の自作自演ともいえる内容だった。
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