JFL【写真:Getty Images】
日本フットボールリーグ(JFL)の鈴鹿アンリミテッドFCが9日、トップチーム監督にスペイン人女性のミラグロス・マルティネス・ドミンゲス氏が就任したと発表した。JFL及びJリーグにおいて、外国籍の女性が指揮官を務めるのは史上初となる。
鈴鹿は昨季、東海社会人サッカーリーグ1部で優勝。リーグ覇者に与えられる全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2018(地域CL)への出場資格を得て、同大会2位以内に入った。JFL理事会で承認を得たため、松江シティFCとともにJFL昇格を果たしている。今季はFC今治などが所属するJFLで戦うことになる。
まず、外国籍女性を監督に起用したことについて「日本で4番目のカテゴリーから下克上を目指す為に、他クラブがしたことのない新しいチャレンジが必要だと私たちは常々考えておりました」と説明。
ただ、最初の時点で候補はいなかったという。そこで「まずはGoogleで『サッカー 女性 監督』の検索から始めました。また多くのスポーツエージェント、代理人の方々に女性監督の依頼をお願いしました。同時に女性監督就任における問題点のヒアリングを関係各所に開始しました」とのこと。
また、女性を監督に招聘した理由はそれだけではないという。
「私たちは、一流の男性監督と比べても引けをとらないサッカーインテリジェンスを有しているにも関わらず、なかなか機会を得にくい女性監督に大いなる可能性を感じております」との見解を示した。
就任することになったミラ監督については「若くして、スペイン女子リーグのアルバセテ・バロンピエを4シーズン率いた経験や、ヨーロッパで最高位のライセンスであり、UEFAチャンピオンズリーグ等に出場しているクラブでの指揮も可能なUEFAプロライセンスを取得しており、私たちにとって魅力的なサッカーを体現できることを期待しております。彼女自身、男子のトップチーム率いた経験はありませんが、本人にとっても新しい挑戦に、熱い情熱を有しており、今シーズンを共に戦い、結果を残してくれると期待しております」とコメントしている。
最後に、ミラ監督は鈴鹿のオフィシャルサイトを通じて「まず始めに、来季の監督の機会を私に用意していただいた鈴鹿アンリミテッドFCに感謝したいです。また女性に男子チームを率いる機会をくれたことにも感謝しています。日本のような国でチームを指導できて、とっても嬉しく、ワクワクしています。日本の文化、日本のサッカーを知ることは、私の夢の実現の一つです。クラブの目標を達成すると共に、スペインサッカー界で培ったやり方を鈴鹿でお見せしたいと思っています。このチャレンジは、私にとって、とても美しく、魅惑的です。そして勝てるチームを作るために選手達のベストを引き出したいと思います。本当にありがとうございます。ミラと呼んでください。ご声援よろしくお願いいたします。行くぞ!鈴鹿!」と、意気込みを語っている。
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