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日本代表 6年前

「優勝できる自信? もちろん」。大迫が見せたエースの自覚。トルクメニスタン戦、カギ握るのは?

text by 元川悦子 photo by Getty Images

北川と武藤をどう生かすか?

日本代表
日本代表の武藤嘉紀(左)と北川航也(右)【写真:Getty Images】

「サコ君のプレーをしろと言われても自分には難しい。自分の強みをゲームの中で出せればと思います。相手の背後に抜けるプレーだったり、たまに相手のボランチまで下りて間で前向いてはたいて出ていくのが自分の特徴。あとはいかにゴール前に迫力持って入っていけるかになってくる。点を取るために、それをつねに継続してやっていければいい」と22歳の若き点取屋は野心をのぞかせた。

 森保ジャパン発足後、中島・南野・堂安ばかりが注目されがちだったが、北川の2018年の急成長ぶりも目を見張るものがある。伸び盛りの万能型ストライカーが活性化する攻撃陣というのも、1つのオプションになりそうだ。

 そしてもう1人、追加招集の武藤嘉紀が陣取る最前線というのも異なる色合いをチームにもたらすだろう。

 マインツ時代とは異なり、新天地のニューカッスルではトップ下に入ることが多いが、前線でボールを収めて起点になる仕事には磨きがかかった。ゴール前で屈強なDFに囲まれても反転してフィニッシュに持ち込める力強さも体得したのは大きい。森保ジャパンでは周囲との連係を熟成する時間が少ないため、すぐに長所を出し切るのは難しいだろうが、大迫の代わりの1トップという意味では武藤の方が北川より近い。

 トルクメニスタンが粘り強く守ってきて、前線を2枚にしなければならない状況に迫られた時などは、大迫と武藤の2トップ起用も考えられる。そういったバリエーションを見せてくれれば、今後の戦いに弾みがつくのではないか。

 彼ら3枚を時間帯や状況によって効果的に使い分けられる余裕を持てれば、日本としては理想的。さしあたってトルクメニスタン戦では早い段階で試合を決定づけることができれば、多彩な組み合わせやコンビをテストする時間も生まれる。

 そんな欲を出したら足元をすくわれるかもしれないが、優勝候補筆頭と見られるイランはイエメンを5-0で粉砕し、強豪・サウジアラビアも北朝鮮を4-0で撃破した。日本も同様の圧倒的な力を示せれば、ケガ明けの大迫の負担も減る。

 もちろん絶対的エースには圧倒的な存在感、チームを勢いづけるゴールを強く求めたいが、北川と武藤の2人もうまく組み合わせながら勝ち上がっていく道筋も初戦で見出してくれることを祈りたい。

(取材・文:元川悦子【UAE】)

【了】

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