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日本代表 6年前

日本代表、トルクメニスタンは未知との遭遇。波乱含みのアジア杯、初戦の怖さと攻略法は?

text by 河治良幸 photo by Wataru Funaki , Getty Images

トルクメニスタン攻略のカギは?

 彼らの戦いを見て1つ分かるのは、技術的に高いとは言えず、プレッシャーに対してミスを引き起こされやすいことだ。特にボランチはファーストタッチ時に相手に距離を詰められると、視野が狭くなって後ろに戻す傾向が強い。そこに前線の選手にプレッシャーをかけられると、間延びした状態でもディフェンスラインから強引に蹴って相手にボールを渡してしまうシーンが多い。

 基本的にタイトなプレッシャーをかけていれば、ボランチの2人から効果的な縦パスが前線に入るリスクはあまりない。危険なのはロングボールの何回かに1回でも前線のスレイマン・ムハドフや1トップもこなせるアルティミラト・アナドゥルディエフに収まるか、セカンドボールをアマノフやミンガゾフに拾われて前を向かれた場合。前線で起点になる選手を縦に並べている形が少々厄介だ。

 左右のライン際に関しては、日本は右に酒井宏樹、左に長友佑都という経験豊富なサイドバックが揃うため、そこからシンプルにビッグチャンスを作られるリスクはほとんどないと見られる。しかし、アマノフとミンガゾフはセカンドボールや前線のポストプレーに連動し、中央よりややワイドのポジションから一気に縦を破りにくる仕掛けを得意としており、一方が仕掛ければもう一方は反対側からゴール前に飛び込んでくる。

 幸いにも攻撃時間が短い中で、左右のサイドバックがそこまで高い位置に攻撃参加してくるケースは限られる。日本がしっかりとスカウティングしていれば、このアマノフとミンガゾフをフリーで縦に加速させないことで、バックパスを選択させてプレッシングで押し込んでいける。

 トルクメニスタンのディフェンスは引いていても球際ではボールに食いついてくることが多く、日本の2列目の選手が武器とするクイックネスを生かしやすい。ロングボールなどに対する球際はかなり強いが、仮にトルクメニスタンのディフェンスが競り勝っても、セカンドボールの予測が甘いために結局は相手側にボールを拾われやすいという見解だ。

 ただし、キルギスが蓋を開けて見たら日本との親善試合とは全く別のチームになっていたように、トルクメニスタンもそうしたルーズさはアジアカップ本番までの準備で改善されている可能性もあり、そのまま弱点と見るのは危険かもしれない。

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