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日本代表 6年前

日本代表、イタリア名将の腹心が徹底分析。森保ジャパンはどう攻撃し、どこに弱点があるのか?【敏腕分析官の眼】

シリーズ:敏腕分析官の眼 text by アルベルト・ナビウッツィ photo by Getty Images, YouCoach

日本の武器となる華麗な攻撃

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(図1・図2)日本のオフェンスフェーズにおけるセントラルMFのビルドアップへの関わり【画像:YouCoach】

 オフェンスフェーズでの日本代表はセンターバックの2人がペナルティエリアの縁まで広がり、遠藤航と柴崎岳が代わるがわるボールを受けに下りて攻撃を組み立てに入る(図1・図2)。

 もし相手チームが最終ラインを下げ、日本にゲームを組み立てるスペースを与えた場合の理想は、相手の中盤の背後にいるオフェンス4人のうち1人になるべく素早く縦にボールを預けることである。

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(図3)相手のプレスラインを1列飛ばして南野拓実まで直接ボールを届ける形【画像:YouCoach】

 この場合は南野拓実が縦パスを受けに顔を出している(図3)。

 両ウィングの堂安律と中島翔哉は南野と同様、ボールをもらいに顔を出す。だが彼らが南野と違うのは、堂安の場合は先にボールを受けたいポジション(中央)に入ってパスをもらうのに対して、中島はサイドに開き、足もとにボールを受けてから中に切り込む傾向がある。

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(図4)中島翔哉の特徴的なカットインのメカニズム【画像:YouCoach】

 日本のチャンス、または相手にとって危険なプレーは中島の足から始まっている。足もとのテクニックに優れ、中に切り込むことを得意とし、南野や堂安の横切る動き、大迫の下りてきながら自分に相手ディフェンスのマークを引きつける動きを利用してシュートまで持っていくことが中島の特徴である(図4)。

 オフェンス4人のシンクロは森保ジャパンの最大の強さと言えるだろう。大迫と南野のポジションチェンジが予想できない攻撃の組み立てを演出している。南野は一瞬のタイミングとスピードに乗った中央左からゴールへ向かうカットインを好む傾向がある。

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(図5)大迫勇也のポストプレーから2列目のアタッカーたちが絡む日本代表の崩し【画像:YouCoach】

 また、堂安、南野、中島がボールを受けるタイミングとスペースが見つけられない場合、日本はゴールを背にして相手のプレッシャーを受けながらもボールを受けられる大迫の技術を利用し、そこにボールを当てて、他の選手が前に出ていく起点としている(図5)。大迫はフィジカルとテクニック、戦術理解を兼ね備え、味方選手へスペースを与えられる重要な選手だ。

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(図6・図7)カウンターの際に大迫勇也のポストプレーを経由する攻撃陣の動き出し【画像:YouCoach】

 日本はカウンター攻撃を行う場合も大迫のスキルを活用している。ブレーメン所属のこのストライカーは、味方選手が敵陣深くまでアグレッシブに、そしてスピーディーに有効なカウンターを仕掛けられるようポストプレーを行うことができる(図6・図7)。

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