新監督はポルトガル出身の知将
ロシアワールドカップのグループリーグ最終戦、鮮烈だったドイツ戦が終わった後、韓国サッカー協会(KFA)は直ちに次期監督選びに突入した。
世界王者ドイツを倒したとはいえ、総括としてはプロセスがお粗末だったに違いなかったからだ。同じような過程を繰り返してはいけない。そのためにはより専門的な知識を取り入れなければならない。だからこそ海外から監督を招聘するべきだ、という共通認識があった。
日本を知る男、ホン・ミョンボKFA専務理事や元香港A代表監督のキム・パンゴン技術委員長が監督選びの基準として掲げたのは、「韓国サッカーのためにどれほど尽くすことができるか」。つまり情熱や誠意だった。
その結果、パウロ・ベント監督が選ばれた。中国スーパーリーグの重慶力帆でシーズン途中に更迭されたとはいえ、かつてポルトガル代表を率いた若き知将だ。何人かの候補が名を連ねる中で、ベント監督は自ら用意したプレゼンテーションで、キム技術委員長を口説き、空席だった監督の座を勝ち取った。韓国サッカーの運命はベント師団に任されることになった。
昨年9月に就任した彼に、当面の目標としてアジアカップでの優勝が定められた。そこまでの強化プロセスをKFAは積極的にサポートした。数々の強化試合の日程を組んだのはもちろん、選手たちを極力多数視察できるように用意した。
ベント監督もその期待に応えてきた。9月7日、コスタリカに2-0で勝利して以来、ここまで7試合連続無敗。対戦相手の中にはウルグアイやチリといった世界の強豪も含まれる。アジアカップで戦うことになるかもしれないオーストラリアにもアウェイで引き分け、ウズベキスタンには4-0と圧勝を収めている。