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日本代表 6年前

「課題多い」森保J、救うのは原口元気か。中島離脱で不安の2列目、ロシアW杯戦士の底力

text by 元川悦子 photo by Getty Images

これまでは本田や香川に合わせていればよかったが…

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原口元気【写真:Getty Images】

 仮にそのトリオが思った成果を発揮できない場合は、森保監督も思い切って組み合わせを変えることも考えられる。乾を追加で呼び寄せたことから、半年前の2018年ロシアワールドカップ時のように左に乾を置いて、原口を右に回し、トップ下に南野、あるいは堂安を据えるような新たなパターンにトライすることもあり得そうだ。南野と堂安はスピードも走力も高く、献身的な守備もできるため、ロシアでの香川真司(ドルトムント)に近い働きを十分こなせる。むしろこの配置の方がしっくりくるのかもしれない。

「乾君が来たら自分が右に行くことは考えられる。僕が出るとしたら両サイドなので。ただ、誰が来ても『自分が出るんだ』って気持ちでやりたいし、ホントに大事なのはアジアを獲ること。その結果で森保さんの信頼も強くなると思うから、結果にこだわってやらないといけない」と原口は語気を強めた。

 所属のハノーファーでも試合展開によっては右サイドバックまでこなしている対応力の高い男はどんな役割やポジションを要求されても、一定レベル以上の仕事はこなすはず。そこが原口のストロングポイントなのは誰もが認めるところだ。しかしながら、献身性や柔軟性、適応力だけでは日本攻撃陣を効果的に動かすことはできない。今大会の原口元気は「アタッカー陣のリーダー」として、周りと生かし生かされる関係を構築することが大きな仕事。そのけん引役になることが強く求められてくるのだ。

 これまでは本田圭佑(メルボルン)や香川ら年長者に合わせていればよかったが、今の彼はそういう立場ではない。「中島からレギュラーを奪い返す」という強い意気込みでやってきたこのアジアカップだが、最大のライバルと位置づけていた新10番が離脱した今、自身のやるべきことも変化する。そんな中、原口がどんな効果を攻撃陣にもたらしてくれるのか。その一挙手一投足に注目しつつ、トルクメニスタン戦直前の代表の動向をしっかりと追いたい。

(取材・文:元川悦子)

【了】

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