攻撃陣をリードすべき原口元気
冨安のボランチ起用をテストできたことは収穫だったが、彼を本番でもその位置で使うかどうかは森保監督も判断しかねる部分があるはず。別メニューの続く大迫勇也(ブレーメン)の復帰させるタイミングも難しそうだ。初戦メンバーの最終判断は、6日に完全合流する吉田麻也(サウサンプトン)、武藤嘉紀(ニューカッスル)、遠藤航(シントトロイデン)の3人と追加招集2人の状態を見極めながらということになりそうだ。
ただ、中島の大会欠場が決まった以上、ここまで森保ジャパン攻撃陣をけん引してきた「新ビッグ3」と称される2列目トリオの推進力が期待できなくなったのは事実。「翔哉にしかできないプレーっていうのはあった」と南野も残念そうにしていたが、「堂安・南野・中島」が揃ってこそ出る躍動感と迫力があったのは確かだ。
その組み合わせが変更を余儀なくされ、原口の加わる2列目トリオがファーストチョイスになると見られるが、本番までの短い期間でどう連係とコンビネーションを構築していくのか。そこは今の日本に課せられた最重要課題の1つと言っていい。
「アジアの相手はガッチリ引いてくる分、スペースがない。攻めにくい時間帯が続く中、どこでボールを入れるのかっていうのは大きな課題になる。特に前半は相手も頑張ってスペースを消してくるから、我慢する難しい展開ってのはあるかもしれない。それを再確認するためのすごくいいテストマッチになった」と原口は努めて前向きに語っていたが、まだしっくりこない部分が少なからずある様子だ。
最前線に大迫が復帰すれば、その違和感も解消に向かうのだろうが、その時期はまだまだ不透明。トルクメニスタン戦は北川の1トップのままで行く可能性が高いだけに、代表経験が最も豊富な原口が攻撃陣をリードしなければならない。「堂安・南野・原口」のトリオを機能させるためのキーマンは、ロシアで奮闘した背番号8をつける男だと言っても過言ではないだろう。