柴崎が語る「決意と自信と責任感」
2人に問題が生じている分、ロシアワールドカップ組の柴崎岳と指揮官の片腕的存在の青山敏弘の両ボランチは、より大きな役割を担わなければならないだろう。
「ちょっと言葉は悪いかもしれないですけど、彼らがいてもいなくても、僕個人としては全試合出てフルでやるつもりではいる。そのくらいの決意と自信と責任感もあります。ホントに怪我と体調の部分は気をつけて調整したい」と柴崎はファイナルまで7試合フル稼働するつもりでUAEに乗り込んできた。
青山の方も慢性的なひざの負傷を抱えてはいるが、森保監督のために全てを捧げるくらいの覚悟を持って参戦している。その気概をまずはピッチ上で前面に押し出すことが肝要だ。
そのうえで、2人がコンビを組む場合は攻守のバランスをしっかりと取る必要がある。柴崎はロシアワールドカップで見せたように守備面の貢献度が目に見えて高くなり、青山も城福浩監督体制のサンフレッチェ広島で守りに入ることが増えたものの、もともとはパス出しやゲームメークなど攻撃面に強みを持つプレーヤー。だからこそ、彼らが並んだ時の守備面は多少なりとも不安がつきまとう。
ただ、グループリーグ初戦のトルクメニスタン戦に限って言えば、チームとしての実力的な開きがかなりある。日本が圧倒的にボールを支配できると目されるだけに、あえて2人のコンビで戦うのも1つの策だろうか。柴崎・青山コンビの連係を深めると同時に、遠藤らに回復のための時間を与えることができれば、チームのバリエーションを広げる意味でも一石二鳥と言えるかもしれない。
実際、アジアカップのような短期決戦は負傷や体調不良などのアクシデントが起きがちだ。4度目のアジア王者に輝いた8年前のカタールでのアジアカップも、大会開幕前に槙野智章と酒井高徳が負傷離脱し、永田充と森脇良太が追加招集されている。