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日本代表 6年前

堂安律が日本サッカーを動かす。20歳の進化、A代表と東京五輪世代にもたらす強烈な刺激

text by 元川悦子 photo by Getty Images

両サイドに新たな可能性が…

 もう1つ特筆すべき点は、長友、守田と同組の2列目でプレーした堂安律と原口元気の好連係だ。

「もともといい選手だし、展開力もすごくあるので、ただ外に張ってるだけでもスポンってサイドチェンジが来たりする。よく見ててくれるし、よく蹴れるなと感じます。久しぶりに左利きの選手が逆サイドにいるのでよくボールが来ますよね」と原口も手ごたえをつかんだ様子だった。

 森保体制の5試合で堂安と原口の2人が一緒にプレーした時間は非常に少ないだけに、ここからアジアカップ本番に向けて彼らのコンビネーションも成熟させておきたいところ。大迫の怪我、合流が遅れている中島翔哉らのコンディションなど攻撃陣には懸念材料もあるため、組み合わせの選択肢を増やしておくことは必須テーマと言える。

 実際、左利きの堂安が右サイド、右利きの原口が左サイドにいれば、ともにドリブルで中に切れ込んでフィニッシュまで持ち込みやすい。29日のゲーム形式のメニューでもその形がよく出ていたし、堂安は1点を奪っている。

 2人がポジションを変えながら逆サイドでプレーしたり、近い距離でパス交換しながらゴールに突っ込んでいったりする形も見られ、アジアカップまでに練習を重ねて精度を上げていきたいところ。加えて言うと、堂安と原口という両サイドの組み合わせの方が中島を起用するよりも守備力は上がる。原口のハードワークは、半年前のロシアワールドカップでも実証されている。その姿勢を堂安が学んで献身的な守りを見せてくれれば、攻守両面でのチームの完成度も高まるはずだ。

 ここまでの日本代表は堂安、南野拓実、中島の新2列目トリオが注目を浴びてきたが、彼ら3人が対戦相手にマークされるのは必至。いきなり壁にぶつかる可能性も否定できない。そういう時こそ、新たな組み合わせが必要になってくる。

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