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高校サッカーに無益な「高体連」から独立を。独自のカレンダーがもたらすメリットとは? 流経大柏・本田監督が語る育成改革論

text by 本田裕一郎 photo by Hiroyuki Sato

18歳の選手は将来も大切

 これに伴って、プレミアリーグと地域プリンスリーグ、プリンスリーグと都道府県リーグの入れ替え戦の出場枠を増やせば、昇格と降格の動きが活発化し、チャンスも増えてくるでしょう。

 年間を通して戦うリーグ戦は大事ですが、ワールドカップでも決勝トーナメントが採用されている通り、一発勝負の重要性を体験することも育成年代には大事。そういう意味でも、こうした幅を持たせていくことが肝要なのです。

 このような改革を行う場合、リーグ戦期間を前倒しにする必要が出てきます。現行だとプレミアリーグは4月第1週の週末からスタートし、12月第1週に終了するスケジュールになっていますが、開幕戦を4月頭に持ってきて、5~6月の中断期間を短縮し、日程を早めに消化して、9月末にレギュラーシーズンを終わらせるようにしなければいけません。

 選手権の各都道府県予選を10~11月に終えて、11月末~12月の中旬にかけて参入戦や入れ替え戦、チャンピオンシップという流れにすれば、選手権を前倒ししても十分に間に合う。そこは問題ないはずです。

(1)リーグ戦の期間を短くすれば、長期的な伸びしろやチャレンジの場を失わせることにつながる。
(2)開幕を4月頭にすると、序盤は新一年生が全く絡めない。
(3)トレセン活動との日程重複など、解決しなければいけない課題は少なくない。

 こういった問題提起をする指導者や関係者もいるとは思いますが、全て話し合いで解決できる範囲の話でしょう。

 例えば、(1)の課題にしても、12月までリーグ戦を続けることが全ての選手にとってプラスかどうかは考えなければならない点です。サッカーをしながら大学受験を目指す選手にとっては、9月末でリーグ戦が終わった方が有難いかもしれない。大学やJクラブの練習参加に滑り込みたい人間もその時期が空けば行きやすくなるかもしれません。

 18歳のサッカー選手にとってプレーも大事ですが、将来を考えることも大切。その時間を得られるのであれば、彼らにとってはプラスに働く。そういうふうに違った見方をして、何がベストかを模索するべきだと思います。

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