鉄人マンジュキッチが今日も走る
ラツィオ、ナポリ、ミラン、そしてインテル。前半戦の上位対決を手堅く制し、2位以下を突き放してきたユベントスだが、それらの試合全ててゴールを挙げたFWがいる。だがそれは、今季加入した大スターのクリスティアーノ・ロナウドでも、ユベンティーノたちの寵愛を受けるパウロ・ディバラでもなかった。
クロアチア代表マリオ・マンジュキッチ。ロシアワールドカップを戦い抜いてきた選手たちがコンディション不良に悩まされる中、1人体を張って奔走。そして大事なところで、重いゴールを挙げてきた。
その男が、またもやり遂げた。現地時間22日に行われたローマ戦の35分、ユーベ右サイドバック、マッティア・デ・シーリオの放った右クロスに反応し、ファーサイドで先制点となるヘディングシュートをねじ込んだ。結局これが決勝点となりユベントスは勝利する。これでマンジュキッチは、リーグ戦でのライバルと目された五傑全てからゴールを奪った男となった。
重要だったのはゴールだけではない。右に左に流れてスペースを作り、相手DFと競り合い、時に中盤に戻って守備もする。C・ロナウドをはじめとした新戦力が前半戦のうちにフィットすることができたのは、190cmの長身でありながらダイナミックに動き回るこの男の存在があってこそ。ローマ戦は、それを改めて知らしめる内容となった。
前半は、現在のユーベがメインのシステムとしている4-3-3。3トップは変則的で、右サイドから利き足の左をゴールに向けられるディバラが右に張り、C・ロナウドとマンジュキッチが左と中央でポジションを入れ替える。そうすることで相手のセンターバックに基準点をつかませないようにする、というのが最近の彼らのやり方である。