ポルティモネンセ会長の意向も…
ポルティモネンセのロドニー・サンパイオ会長が、いろいろ仕掛けてくる。
「ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(以下ウルブス)との交渉は8割ほど終了しているが、残る2割……とくに移籍金の調整が進んでいない。まだまだ大きな開きがある。今後、色よいオファーが届けば、耳を貸すこともやぶさかではない」
中島翔哉の案件である。サンパイオ会長の周辺から漏れ伝わってくる情報によると、4000万ユーロ(約51億2000万円)を要求するポルティモネンセに対し、ウルブスは2000万ユーロ(約25億6000万円)を譲らないという。
さて、この話題はサンパイオ会長のシナリオが独り歩きしている感が強い。「いまこそナカジマを売るチャンス」と判断し、メディアを利用してウルブスと交渉の席に着いたかのように印象付けている。ただ、イングランドの大手報道機関はいっさい触れていない。一部タブロイド紙がポルトガルの情報を引用した程度だ。
しかし移籍市場では、きのうの絵空事がきょう現実になる──。その昔、ルイス・フィーゴはバルセロナからレアル・マドリーに移籍した。ソル・キャンベルはトッテナム・ホットスパーからアーセナルに新天地を求め、プライベートでボディガードを雇った。
ポール・ポグバがマンチェスター・ユナイテッドからユベントスに去ったとき、3年後に戻って来るとは思ってもみなかった。したがって中島がウルブスに移籍したとしても、決して不思議ではない。
では、ウルブスとはどういうチームなのだろうか。