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Jリーグ 6年前

鹿島はなぜベイルを止められなかったのか。レアルの引き出し、網を破る工夫と“相棒”の援護

現地時間19日、FIFAクラブワールドカップ準決勝・鹿島アントラーズ対レアル・マドリーの一戦が行われ、1-3で鹿島は敗れている。立ち上がりにチャンスを作ったアジア王者だったが、徐々にペースを譲るとミスも重なり3失点。欧州王者の『槍』に突き刺された試合だった。(文・青木務)

text by 青木務 photo by Getty Images

リベンジを目指した鹿島

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レアル・マドリーと対戦した鹿島アントラーズ【写真:Getty Images】

 武器があるのなら、それを使わない手はない。レアル・マドリーの『槍』に鹿島アントラーズの守備は破られた。しかも、その手法は多彩だった。

 鹿島は2年前のリベンジを誓っていた。2016年のFIFAクラブワールドカップ決勝、Jリーグの常勝軍団はヨーロッパチャンピオンと撃ち合いを演じた。柴崎岳は2度ネットを揺らし、昌子源はワールドクラスのアタッカーに一歩も引かず、90分の中で成長の手応えを掴んだ。2-4と敗れたが、鹿島のパフォーマンスは世界を驚かせた。

 とはいえ、互角に渡り合いながら差を最も感じたのは他ならぬ鹿島の選手だったはず。その差をどこまで縮められたのか――アジア王者として臨んだ今大会は、世界との距離を測る上でも重要な舞台だった。

 リベンジマッチの立ち上がりは鹿島が勢い良く入っている。2分、セルヒオ・ラモスのパスを敵陣でカットすると、最後はセルジーニョがシュートを放つ。相手のエンジンがかかる前に高い位置から仕掛けようという狙いがうかがえた。この攻撃で得たCKでは、遠藤康のキックに昌子源が飛び込むも合わせられない。フリーでジャンプしており、触れれば1点というシーンだった。

 セカンドボールへの反応も早く、テンションの高さでは鹿島が上回った。守備の入りもまずまずで、6分にはガレス・ベイルがワンツーから抜け出そうとするも、西大伍がしっかり間合いを取って対応した。

 しかし、白い巨人は少しずつペースを奪い返していく。ギアを全開にした、というより数ある引き出しを少しずつ開けていった印象だ。

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