ドルトムントが警戒すべきポイントは?
昨季の昇格の原動力となったフロリアン・ノイハウスが、今季はボルシアMGにレンタルバック。10番タイプのU-21ドイツ代表MFを欠いたことで、フォルトゥナは中盤で上手くゲームを組み立てることが出来なくなってしまった。だが、その分[5-3-2]のカウンター型で割り切ると、CLクラスの強者相手に結果を残している。
会見でミヒャエル・ツォルクSDは、フォルトゥナのことを「クリアなプランを持っている。とても良い自己評価をすることが可能だ。自分たちが出来ることと出来ないことを知っている」と評した。
純粋にチーム力の彼我の差を考えれば、フォルトゥナがブレーメンのように前からプレッシャーを掛けてボールを奪うことで、ゴールを狙ってくることは考えにくい。17日の会見で敵将のフリートヘルム・フンケル監督は、ドルトムントの破壊的なカウンターを警戒。不用意なボールロスト=敗北への特急券と考えているのかもしれない。
よって、アダム・ボジェクをリベロに起用にする[5-3-2]の布陣で、ドディ・ルケバキオを前線に置いたカウンター型で挑んでくるのではないか。
アウェイのバイエルン戦でハットトリックを達成したルケバキオは要注意。コンゴ代表の特徴はフィジカルとスピードだけでなく、対戦相手に左右されないメンタルの持ち主のようだ。
また、15日のSCフライブルク戦では宇佐美貴史のCKから2得点を挙げているように、セットプレーにも要警戒。
基本的には、よほどのミスがなければ負ける相手ではないが、無敗の首位チームが昇格組にコロッと負けたりすることもあるのがサッカー。決して気を抜かず、プレッシング、ゲーゲンプレッシングを徹底することで、勝ち点3を確実に持ち帰りたいところだ。
(取材・文:本田千尋【ドイツ】)
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