両者の差が如実に表れることに
リバプールは試合前の時点で勝ち点42を稼ぎ、黒星は『0』。さらに際立つのは失点数で、16試合でわずか『6』と唯一の一桁台だった。対するマンチェスター・ユナイテッドは勝ち点26の6位。得点が多いわけでも失点が少ないわけでもない。トップ6に位置するが、数字だけ見ればいたって平凡である。
実際に今回の名門対決も、両者の差が如実に表れることとなった。データサイト『Who Scored』によると、この日のリバプールはボール支配率64.3%、パス成功率81%、シュート数36本を記録している。一方のユナイテッドはボール支配率35.7%、パス成功率65%、シュート数6本だった。このデータが示す通り、ホームチームが90分間にわたって相手を上回っている。
開始からアグレッシブに入ったリバプールが常に先手を取った。9分、敵陣深くに蹴り出すと、相手に持たせたところをモハメド・サラーが突っかける。サディオ・マネがワンタッチで縦に出し、サラーのキープからマネがシュート。こぼれ球をファビーニョが狙った。
リバプールは相手陣内でのプレー時間が長く、何かが起こりそうな気配が漂う。だからこそスタンドも沸く。そうした“外的要因”は相手にストレスを与え、逆にリパプールの選手たちはどんどんノッてくる。ピッチ内のテンションもどんどん高まり、ホームの選手たちは活き活きと躍動した。
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