強豪との対戦で力を発揮できるか
もともと1試合で多くシュートを放つロナウドには、シュートを外すシーンもそれなりに多い。ただ、この日のような試合では周囲の心配を呼ぶ。地元記者は「ロナウドには疲労が蓄積しているんでしょうか」という質問もアッレグリに飛んでいた。
ここまでロナウドは、公式戦全試合に出場。交代もほとんどしておらず、フィオレンティーナ戦で最後の10分間にベンチへ下げられただけである。もっともそれだけ出られて、試合終盤まで普通に走れているということは、卓越した体力が残っていることを物語るものだ。
「体力自体は問題ない。代表も休んでいるのだし」と本人は試合後、伊衛星TVスカイ・イタリアに語っていた。
ただやはり、相手をねじ伏せるゴールの有無が、ことCLには大きく関わってくる。決勝トーナメントに出場し、今後は強豪ばかりとの対戦になるが、ゴールによって相手をねじ伏せる事の出来る力がより重要になってくる。そこを期待されてユーベに呼ばれたロナウドは、着実に点を保証することを求められている。
「僕が決めていれば違う試合になったはず」とロナウドは反省の意を述べていたが、これがさらにチャンスへの強さを高めていくことにつながるのか。ヤング・ボーイズ戦は「痛みのない」敗戦だったが、反省材料や今後の課題を提示する試合にもなっていた。
(文:神尾光臣【イタリア】)
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