香川真司、ファブレ体制下では完全にノー・チャンス
先月末、日本の大手スポーツ新聞の紙上で、スペインでプレーすることへの熱い心情を吐露した香川。1日に行われたSCフライブルク戦の試合後、ミヒャエル・ツォルクSDは、表向きには「現時点で(他クラブから香川への)オファーは届いていない」と語った。それからしばらくの時間が経ち、背番号23の冬の移籍が水面下で進んでいるのかどうかは分からない。だが、抜本的なローテーションが行われた今回の遠征に帯同しなかったことは、少なくとも香川の現在のチーム内での立ち位置を十分に示している。
もはやファブレ体制下では完全にノー・チャンス。29歳とフットボーラーとして脂の乗った年齢であることを考えれば、このまま試合に絡めず時間を過ごすことは、無益以外の何物でもない。メディアに移籍願望を表明したことの是非はともかく、いずれにせよ今冬に新天地を求めるしか、香川に道はなさそうだ。
背番号23は不在のモナコ戦。ファブレ監督は勝利を目指す姿勢を示したが、実質的には消化試合である。他会場でアトレティコがブルージュに負けることは考えにくい。グループの首位通過を遮二無二目指す必要はないだろう。
このモナコ戦を終えれば、年内は残り3試合。前半戦の最終戦は、現在2位と好調のボルシアMGとの天王山である。これ以上の怪我人を出さず、“ラストスパート”に備えたいところだ。
(取材・文:本田千尋【ドイツ】)
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