ジュビロ磐田の名波浩監督【写真:Getty Images for DAZN】
2018 J1参入プレーオフ決定戦が8日に行われ、J1・16位のジュビロ磐田はJ2・6位の東京ヴェルディに2-0と勝利しJ1残留を決めた。
明治安田生命J1リーグ最終節を、逆転負けという形で落とした磐田。完全非公開で行われた今週の練習では、川又堅碁や中村俊輔といった主力がコンディションを落としたという。しかし、東京Vとの大一番に向け、しっかりと気持ちを切り替えることができた。
夏場以降は16位でプレーオフに回ることも想定してきた、と名波監督は言う。それでも、自力残留がかかった川崎F戦の終盤に逆転ゴールを奪われ、「突き落とされた」と指揮官。その感覚は「個人的にも、そして選手たちも一生忘れないと思います」と述べるほど強烈だった。
「14年に僕が監督に就任して、プレーオフで(モンテディオ)山形の山岸(範宏)にヘディングシュートを決められましたが、それの何十倍、何百倍と引きずった」
どん底から這い上がったチームは、東京Vを破った。「今週の切り替えというものも素晴らしかった」と、名波監督は選手たちをたたえた。さらに、試合前から勝利を確信していたとも言う。
「昨日の夕方5時、照明もつけていない真っ暗な中でボールを蹴っていたベテラン選手、今日8時半から、18人のメンバーに入れなかった選手たちが自発的にボールを蹴っていた。その姿を見て、『このチームが負けるわけない』と確信しました」
たとえ試合に出られないとしても選手は腐らなかった。一人ひとりがプロの意地を見せた。ピッチに立った選手だけが奮闘したわけでは、決してなかった。
【了】