魅力的なリーグになるために目指すべき次のフェーズとは?
── Jリーグの次のフェーズとしては、ピッチ内だけじゃなくピッチ外のスタッフですね。
「そう。クラブ経営者含めて能力のあるマネジメント系人材をどう活かしていくかというフェーズに日本はまだない。ヨーロッパだとやり手のディレクターが億単位の金でクラブを移る。日本でもGMのような責任ある役職には数千万レベルでの高額年俸を提示できるようにならないと。そこはかなり重要」
── 今よりもピッチ内外のレベルを高めていかないと、才能ある選手の海外移籍はやむを得ないということでしょうか?
「Jリーグがヨーロッパと並ぶレベルになることを目指すにしても、その移行期間はやむを得ない。レベルの高いところに選手が移るのは当たり前だから。当面目指すべきは、例えば20歳でヨーロッパの5大リーグではないリーグに出て行くような選手を、22歳ぐらいまでJリーグに留める。選手としても伸びるし、収入もいいと思わせる。Jリーグは次の段階としてそのレベルにしっかりならないといけない。
最終的にヨーロッパに追いつくには20年、30年かかるかもしれない。でも、それを5年、10年でやる人が出てきてもいいと思う。個人的にはそれぐらいのつもりでやらないとダメかなと。これは、クラブやリーグ全体の売上など経済的な話。魅力的なリーグだから放映権が多方面に高く売れて、各クラブにそれが還元されて、クオリティの高い選手が来る、という循環」