躍進の札幌は4位。ACL出場は天皇杯の結果次第に
勝ち点54で4位の北海道コンサドーレ札幌、同56で2位につけるサンフレッチェ広島が最終節で激突した。札幌としてはクラブ史上初のACL出場へ、勝利で広島の勝ち点を上回りたいところだ。
その思いは、試合開始早々にゴールという形で表れる。3分、ゴール前でパスを繋ぐと最後はジェイの落としをチャナティップが右足を振りぬく。これがネットに突き刺さり、札幌が先制点を奪った。さらに21分、相手GKが飛び出して処理したボールをジェイが拾うと、ロングシュートを放つ。ボールは美しい放物線を描きながら無人のゴールへ吸い込まれていった。
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の下で力をつけた札幌の強さと勢いを感じさせた。対する広島はこの一戦まで6連敗中。チーム状況は対照的だった。それでも残留争いを強いられた昨季から這い上がり、今季前半戦は主役となったチームも諦めていない。
39分、クロスボールのこぼれ球を馬渡和彰がトラップから右足ボレーを決め、広島が反撃の狼煙をあげる。そして後半に入って迎えた51分、柴崎晃誠左クロスを頭で合わせ試合を振り出しに戻した。
その後も見ごたえのある攻防が続き、試合は2-2の引き分けに終わった。広島は2位、札幌は4位でのフィニッシュとなった。札幌がACLに出場するには、3位の鹿島が天皇杯を制する必要がある。
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