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アーセナルが魅せた“本物の強さ”。トッテナムを封殺、唯一の修正ポイントはどこに?

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

アーセナル優勢も…

 幸先よく先制ゴールを奪ったアーセナルの強度は、ここからさらに高まっていった。ファン・マルコス・フォイト、フェルトンゲンらは効果的な縦パスを供給しようと試みるが、ホームチームの素早いプレスにより、それらはことごとく跳ね返される形となってしまう。完全に後手を踏んだトッテナムは打開策もなく、カウンターを防ぐのに精一杯といったような感じだ。前半25分間は完全にアーセナルがゲームを支配した。

 しかし、サッカーというスポーツはわずか一つのキッカケで、形勢が大きく逆転してしまうことがある。それを証明するかのような展開が、この試合で待ち受けていた。

 30分、クリスティアン・エリクセンの蹴ったFKをニアサイドでエリック・ダイアーが頭で合わせる。これがゴールネットを揺らし、それまで劣勢を強いられたトッテナムがなんと同点に追いついたのだ。

 そして、そのわずか4分後、ハリー・ケインからのパスを受けたソン・フンミンがドリブルを開始し、そのままPA内へ侵入。背番号7は相手DFをかわそうと左足でボールを止め、切り返そうと試みたが、寄せに来たロブ・ホールディングに足をかけられ、倒れ込む。大袈裟だったようにも思えるが、主審はPKのジャッジを下した。そして、このチャンスをケインがしっかりとモノにし、わずか5分程度で逆転に成功したのだった。

 それまでゲームを支配していたアーセナルからすれば、まさかの2失点というような感じだったのではないだろうか。ウナイ・エメリ監督は頭を悩ませながらハーフタイムを迎える形となった。

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