シベリアの冬(写真はイメージ)【写真:Getty Images】
現地時間1日に行われたロシア1部リーグ第16節のエニセイ・クラスノヤルスク対アフマト・グロズヌイ戦は、気温マイナス20℃にも達したとみられる極寒の中で開催された。ロシア『sports.ru』などが伝えている。
エニセイの本拠地クラスノヤルスクはロシア中部のシベリアに位置し、冬の厳しい寒さで知られる。1日の試合も極寒のため開催が危ぶまれる状況となっていた。
ロシアリーグの規定によれば、気温がマイナス15℃を下回った場合には審判は試合の中止を決定することができる。だが試合前に行われた気温測定ではマイナス14℃前後と、わずかにその基準には届かなかったとのことだ。
クラブは室内会場での開催を要請していたがリーグは認めず、結局予定通りの開催が決定。入場チケットは無料にされたが、それでも試合を観戦に訪れたファンはまばらだったという。
試合中の実際の気温は、基準を大きく下回っていたかもしれない。「温度計はマイナス16℃や17℃を指していた」「(ハーフタイムに)ピッチを去る時にはマイナス20℃、ロッカールームに入るとプラス20℃だった。気を失いそうだったよ」とアフマトのDFアンドレイ・セメノフのコメントが伝えられている。
「言葉にならない。こんな寒さの中でプレーしたのは人生で初めてだ。チームメートの(イラン出身)モハマディのことがすごく心配だった。彼の手は崩れ落ちてしまいそうだったよ。こんな試合はロシアサッカーの恥でしかない」とセメノフは試合の行われた過酷な環境に抗議している。
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