今だからこそ、自問する湘南移籍の意味
歓喜のルヴァンカップ戴冠後は1分2敗と、勝ち点を積み重ねることができなかった。国際AマッチでJ1が中断していた間に、梅崎は自分自身と会話する回数を増やしている。
「シーズンが佳境に入ってきたなかで、自分がベルマーレに来た意味をあらためて問いただしました。もっともっと仕掛けて、自分でゴールを狙っていく意識をずっと植えつけてきた。前線の選手にとって、チームを助けるという意味ではゴールが一番なので」
キックオフ前の時点で、勝ち点37で並んでいたサガン鳥栖と名古屋グランパスも第33節で勝利した。V・ファーレン長崎に続いて柏レイソルの自動降格も決まった一方で、湘南を含めた5チームにJ1参入プレーオフに回る16位になる恐れがある、まさに未曾有の大混戦で来月1日の最終節を迎える。
「挑戦する心がないと、このチームは結果に結びつかないと思っている。日々成長していきたいという思いを練習の段階から出して、みんなで切磋琢磨して争いながら、試合のなかで個人として、そしてチームとしてさらにステップアップするんだと思いで戦うこと。その集合体がベルマーレであり、残留への大事なポイントになってくると思う」
アウェイのパロマ瑞穂スタジアムに乗り込む最終節で引き分ければ、勝ち点41で並ぶ名古屋を得失点差で上回って残留が決まる。ただ、最初から守りに入るつもりは毛頭ない。痺れるような展開も成長への糧になると信じながら、梅崎、そして湘南は勝利をもぎ取るための準備を進めていく。
(取材・文:藤江直人)
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