強固な守備を見せたバレンシア
4試合で勝ち点9を積み上げ、グループステージ突破には有利な状況にいたユベントス。前節はマンチェスター・ユナイテッドに終盤で逆転負けを喫したが、今回のバレンシア戦はきっちりと勝利をおさめた。
圧勝という訳ではない。シュート20本を放ちながら1点のみという数字を見れば物足りなさも感じるかもしれない。ただ相手は、国際試合の経験豊富なバレンシアである。そこから狙い通りに勝ち切るということは、決して簡単なことではない。それは試合内容にもよく表れていた。
序盤の低迷から息を吹き返し、最近の5戦で4勝1敗の相手。目下リーガ1部では13試合で9失点と、アトレティコ・マドリーと並んで最小失点を記録している。そんな相手に攻撃は止められ、ボールを奪われた後も老獪なパスワークで流れを切られるなど、ユーベはマンU戦以上に手を焼いていた印象だった。
バレンシアの守備は固かった。ガブリエウ・パウリスタとムクタール・ディアカビがエリア内を着実に埋め、ポジションを頻繁に入れ替えるユーベの攻撃陣に張り付く。ホセ・ガヤとダニエル・ヴァスの両サイドバックも正確なラインの伸縮を行い、相手のサイド攻撃にも振られずに対応した。
そして、彼らの前に張り付くMF陣が防波堤として機能した。ジョフレー・コンドグビアは縦横無尽に動いてボールを拾い、前線の選手も積極的に守備に参加。彼らの守備の網に引っかかり、ユーベはミスを繰り返す。ボールロストも多く、7本のシュートを打ちながら枠内は1本だけに抑えられた。