香川は今後、クラブとの話し合いへ
もちろんブルージュもベルギー・リーグで首位に立っており、決して油断することはできない。ファブレ監督は「ブルージュはモナコに4-0で勝っている。それが全てを説明している」とベルギー王者を警戒。しかし、ブンデスリーガとジュピラーリーグのレベルの差を考えれば、やはりブルージュは勝たなければいけない相手と言わざるを得ない。ホームで勝利を収めることで、決勝トーナメント進出を決めたいところだ。
なお、地元紙『ルール・ナッハリヒテン』によれば、試合前日の練習に、香川の姿はなかったという。だが会見で、ファブレ監督は「病人、怪我人は誰もいない」とコメントを残している。日本のスポーツ新聞に、スペイン移籍への想いを語った香川の記事が掲載されたことと関係があるかどうかは不明だ。『ルール・ナッハリヒテン』は同記事を、香川のコメントを抜粋しながら紹介。ミヒャエル・ツォルクSDは、次のようなコメントを残している。
「彼(香川)は功績のある選手だ。もちろん我々は理解できる。この状況が彼にとって満たされていないものであるということをね。そのこと(移籍)を望んだのであれば、そのことについて前半戦の終わりに確実に話し合うつもりだ」
『ルール・ナッハリヒテン』によれば、夏に香川にスペインから幾つかの“ゆるい”照会があったという。だが当時、具体的な交渉はなかった。なぜなら、ドルトムントは香川にはっきりと放出させる意思のないことへの理解を求めたから、とのことである。
状況は不透明な部分もあるが、少なくともこれから今冬の移籍について香川とクラブ側との間で話し合いが持たれるようだ。そしてブルージュ戦で香川がメンバー入りする可能性は、極めて低いだろう。
(取材・文:本田千尋【ドイツ】)
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