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Jリーグ 6年前

ACL目前、札幌が示す強さの理由。リスク伴う大転換、元日本代表10番も納得の実力

シリーズ:週刊Jリーグ通信 text by 下河原基弘 photo by Getty Images

ジェイが語った古巣ジュビロへのエール

 次はホームでACLの枠を争う2位・サンフレッチェ広島との直接対決が待っている。勝てば文句なく3位以上となり、アジアへの戦いに参加できる。「引き分け、負けなら4位(3位の鹿島アントラーズが負けて、札幌が引き分けると両チームは勝ち点55で並ぶが、現在鹿島は得失点差で札幌を11上回っているため現実的には上回ることは難しい)。勝つことで今の順位を上げられる。やるべきことは比較的はっきりしている。攻撃的に勝ちに行くために、来週1週間を準備したい」とペトロビッチ監督は話した。

 駒井も「最後勝てばACLに行ける最高のシチュエーション、楽しんで勝ち取りたい。最終戦は満員になるだろうから、いつも支えてくれている存在のサポーターにACLの景色を見せてあげたい」と意気込んだ。

 一方の磐田は勝ち点41のまま。湘南ベルマーレ、サガン鳥栖、名古屋グランパスと残留を争う3チームが勝ち、勝ち点40まで伸ばしてきたため、次節敗れることがあればプレーオフに回る可能性を残してしまった。相手は優勝を決めている川崎フロンターレで、しかもアウェイと厳しい条件が重なる。

 引き分け以上なら無条件で残留が決まるが、名波監督は「ここまで勝ち点41まで積み上げたのも事実なので、最後の1試合振り絞って、がんばって残留をつかみ取りたいと思います」と話した。

 過去、磐田に在籍していたジェイは「ジュビロでは私もいい思い出がたくさんあった。サポーターも優しく、熱烈な応援をしてくれて、今も感謝している。そのサポーターのためにも残留してほしい。来シーズンもJ1でジュビロと戦いたい」とエールを送った。

「秘策みたいなのはない。今まで以上にチーム一丸というよりも、ちょっと殺気立つような集団にならないと。それができるのか、できないのか。明日からがんばらないと」と、中村は運命の最終戦に向けて自らに言い聞かせるように話してスタジアムを後にした。

(取材・文:下河原基弘)

【了】

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