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ドルトムントの強さは本物か。研究される“ロイス・システム”。それでも退けたプロビンチャの難敵

ブンデスリーガ第12節、ドルトムントはアウェイでマインツと対戦して2-1と勝利を収めた。マインツが“ロイス・システム”を研究し、入念な戦術プランを練った事でドルトムントは苦戦を強いられた。それでもドローに終わらず勝ち切るのが今季のドルトムント。この強さは本物なのだろうか?(文:本田千尋【ドイツ】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

機能していたマインツの5-3-2

ボルシア・ドルトムント
マインツに勝利したボルシア・ドルトムント【写真:Getty Images】

 この強さは本物か。11月24日に行われたブンデスリーガ第12節で、1.FSVマインツ05とアウェイで戦ったボルシア・ドルトムント。入念に戦術プランを練って立ち向かって来るプロビンチャは、ありのままの力でねじ伏せようとして来る王者よりも、タチが悪い。

 ルシアン・ファブレ監督は、試合後に「マインツは戦術的にとても優れたプレーをした」と語った。

「我々はほとんど全てのシステムに対して準備をしてきたが、マインツの5-3-2、3-5-2はとても良く機能し、とても危険だった。安定性を崩すのが難しかった」 

 ドルトムントは、すっかり定着した[4-4-2]の布陣で対マインツ戦に臨んだ。トップにマリオ・ゲッツェ、セカンド・トップにマルコ・ロイスを配置。首位に立っていても気負いのないドルトムント。ボールを失っても即座に奪い返そうとする高い守備意識を見せつつ、豊富な運動量で選手たちは近い距離感を保ちながら、ボールを動かして行こうとした。

 だが、ファブレ監督が「前半は穴を見つけるのが難しかった」と振り返ったように、敵が構築した[5-3-2]の守備組織の中で、ロイスはなかなかパスを貰うことができなかった。同様にゲッツェもボールをキープすることができない。マインツの選手たちは高い集中を保ち、ボールを奪えばカウンターに転じようとする。GKロマン・ビュルキの安定したプレーに支えられながら、前半を0-0で折り返した。

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